2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

へたも絵のうち

へたも絵のうち 熊谷守一熊谷守一をはじめて見たのは、いつだったでしょう。NHKテレビの日曜美術館ではなかったかしら。アイヌのおじいさんのような長い髭の風貌で、頭に鴉をのせた写真が、まず強烈なインパクトでした。たしかその辺の鴉がなついてしまった…

夫の本棚

今日は11年目の結婚記念日。喧嘩もよくしましたが、仲良し夫婦でこれました。さて、夫も本好きですが、私とはまた一味違う種類の本が本棚に並んでいます。ほぉ〜なるほどなるほど。と、選ぶ本を通して夫の人となりがわかるような気がします。ゴーイングマ…

春宵十話

このブログを書き始めるにあたって、最初に目標にした10話目にようやくたどりつきました。書くと、次に書く事が連想ゲームのように見えてきました。原動力は、身近に読んでくださる方がいるということでした。また息子にこの変わりもののかあちゃんが、ど…

ブンナよ、木からおりてこい

水上勉著 「ブンナよ、木からおりてこい」昨年この作品を、寝る前に息子に10日ほどかけて読みました。ブンナというとのさまがえるの男の子が主人公です。ブンナは木登りが得意でした。池の側に一本の大木があり、かえる仲間の誰もあがれない所まで登ってい…

あるべきやうわ

今年の正月休みに、たまたま近所のショッピングセンター内の本屋で見つけたのが、雑誌「考える人」の特集「さようなら こんにちは 河合隼雄さん」でした。さようならのあとにこんにちはと来るのが、よいなと思い購入。昨年亡くなった河合隼雄氏へ色々な人が…

祖父の死

「よーいよーいよーい。」(低い、そーどーそーのメロディで) この声が、私の祖父の最初の記憶です。ねんねこ半纏に私をおぶい、こうもり傘をさして道をゆっくりと歩いてくれた祖父。次の記憶は、ようやく歩きはじめた頃でしょう。本箱に足をつっこんでかぽ…

祖父

私の生まれた愛媛は四国遍路、菩提の道場です。物心ついたときには、祖父から「なむだいしへんじょうこんごう(南無大師遍照金剛)」という唱え文句は、お大師さん、助けてくださいという意味だから、何か助けてほしいと思うときにはつぶやくようにと教わり…

人生は美しい

先に書いた2つは、私の手にあまるもので、正直うんうんと唸りつつ書きました。もう一度読み直すか、というところまでいきかけたり、自分の背丈にぴったりとする言葉がみつからず、エンドレスの書き直しの様相。でもこれはまず避けて通れない。今の時点で精…

シャカ

油野誠一 「シャカ」 シャカの生涯を子供にもわかるように描いたこの絵本を、ほんのときどき息子が眠る前に「きょうはこれよんで。」と持ってきます。わかってんの??と思いますが、息子はシャカが母からふわりと生まれでてすぐ7歩あるくところがお気に入…

死と愛

外は雨降り。カラマーゾフの兄弟の次に何を書こうと思ったとき、昨年読んだヴィクトール・フランクルの「死と愛」がふと浮かびました。この著作は、私の力では十分理解できませんでした。たぶんまた機会がめぐってきたら読む本だと思います。そもそもフラン…

アリョーシャとイワン

昨年、「カラマーゾフの兄弟」の新訳が出て、異例のベストセラーになったそうです。その主な読者層は20代〜30代の女性。その理由はなかなかわからないとラジオの解説者は語っていました。わたしも、昨秋、再び原卓也の古い訳文でですが読んだ一人です。…

真民さん

真民さんのページをまずアンテナに追加してみました。つい先日発見したページ。前に探した際には見あたらなかったので、ご縁がめぐってきたのかもしれません。私は真民さんの暮らした愛媛に育ったので、詩を子供の頃から学校で習い、親しんできました。「二…