浜辺の足跡

この詩を、3月6日に母がブログで紹介していたのを思い出した。
よい言葉の力がほしい。

「神われらと共に」(別名浜辺の足跡)   アデマール・デ・パロス
  夢を見た、クリスマスの夜。
  浜辺を歩いていた、主と並んで。
  砂の上に二人の足が、二人の足跡を残していった。
  私のそれと、主のそれと。
  ふと思った、夢のなかでのことだ。
  この一足一足は、私の生涯の一日一日を示していると。
  立ち止まって後ろを振り返った。
  足跡はずっと遠く見えなくなるところまで続いている。
  ところが、一つのことに気づいた。
  ところどころ、二人の足跡でなく、
  一人の足跡しかないのに。
  私の生涯が走馬灯のように思い出された。
  なんという驚き、一人の足跡しかないところは、
  生涯でいちばん暗かった日とぴったり合う。
  苦悶の日、
  悪を望んだ日、
  利己主義の日、
  やりきれない日、
  自分にやりきれなくなった日。
  そこで、主のほうに向き直って、
  あえて文句を言った。
  「あなたは 日々私たちと共にいると約束されたではありませんか。
   なぜ約束を守ってくださらなかったのか、
   どうして、人生の危機にあった私を一人で放っておかれたのか、
   まさにあなたの存在が必要だった時に」
  ところが、主は私に答えて言われた。
  「友よ すなの上に一人の足跡しか見えない日、
   それは私がきみをおぶって歩いた日なのだよ」