由宇の154日間

今日はたまたま予約した本を借りに行った図書館で、

由宇の154日間

由宇の154日間

を借りた。現代日本版「死者の書」の試みかも?と思った。。宮沢賢治の「ひかりの素足」と同じく、物語は死からはじまる。主人公は3歳の女の子。死後の世界へ向かう魂の話。。あちらの世界の、圧倒的な視覚イメージがあるのは宮沢賢治の作品だが、この作品は現代らしく、宗教色もなるべく排してさらっと描かれ、あちらのことは作者の心の体験というより、理性、知識として描かれているように私には思われた。はじまりは医療事故ともとれ、リアルで作者のこの作品を手がけた動機が知りたくなった。